投稿者 笹崎辰裕
今回の晩ご飯は親子丼だった。
3日前に何々食べたいと言ったのをよく覚えていたなあと感心した。帰宅が9時半過ぎだったので、帰ったら家の中は暗かったけど、ちょっと明るい気分で食事をした。ありがたや。ありがたや。
そういえば、うちは食事の時にはテレビをつけない。少なくとも家族で食べるときは絶対つけない。つけてくれない。天気予報以外は。
カミサンの実家は昔からそうだったらしい。私の実家は・・・・つけてたなあ、今もつけてるなあ。
で、よくしたモンで長男もそれに従っている。ひっくり返って大泣きしてだだこねるときもあるけれど、食べ終わってから見てもいいよというと、たいてい言うことを聞く。けろっとしているところを見ると嘘泣きらしい。うまいなあ、嘘泣き。
で、そうするとなんだかんだで話が出来る。でも、事務仕事で一日終わったときの「何かお話して♪」の一言に考え込むことがある。本日は大変立派な書類が完成しました・・・・・・聞いてねえし。たいてい見事に何もない。気分はちょっと人面魚。ま、いいや。
親子丼を考えながら思い出したことが一つある。もう十年近くも前のことだけど母が泣きながら私に言ったことがある。
「私の自慢は子供をほったらかして、腹をすかさせるようなマネをしたことがない事だ」
日本に限れば飽食の世の中、腹が減っても食べるものには確かに困らないけど、そいやそうだったなあとその時は思ったものだ。一応断っておくけど、泣いたのは私がやんちゃをしたからでは決してない。
家を設計するときに食事風景を必ず想像する。
平面図の中のテーブルはただの四角だけど、そこにどんな料理が載せられてどんな会話がなされるのだろうか。
楽しそうな食事風景は、それを思い描くだけで幸せな気分になれるものだと思った。