投稿者 笹崎辰裕
昨日。中ノ島にピアノのコンサートに行った。
マウリツィオ・バリーニさんの奏でるショパンを聞いてきた。
すばらしいの一言だった。7時からあっという間の約1時間30分。
正直それほどクラシックに興味があるわけではないけど、本物が奏でる旋律はあっという間に私を魅了した。
最前列から2列目の席にいたので指の動きが良く見えたけど・・・・・よく見えない。隣にいた小さい子が
「指、20本ぐらいあるよねぇ」
といっていたが、おじさんも同じ意見だ。
怒涛のようなフォルッテッシモや、やさしく包むようなピアニッシモの旋律。ほんの6分前後の曲の中に彼の色んな部分がこめられているようで、人間一人が表現する力の大きさはこれほどまでに力強いものなのかと感動した。
彼がどのようにしてピアノを始めて、どのような経過を経てここまでたどり着いたのか。才能だけではないのだろうなと思うと畏怖の念がこみあがる。たぶんその全てが、一曲一曲にこめられていたんだろうな。
瞬間的に聞こえてくる音に沢山のものが込められているから、胸を打つものがあったのだろう。
拍手を受けているときの彼の笑顔がとても印象的だった。そしてうらやましかった。
会社に戻ると皆が仕事をしている。打ち合わせに混じり、あーでもない、こーでもないと話をする。
当然だけど、ここが私の演奏の場所のようだ。