投稿者 笹崎辰裕
一晩めずらしく眠れずに過ごしました。
私にはある一人の友人がいます。友人といっていいのかどうか。
なぜなら私は彼に両手で余る回数ほどしかあっていません。これからも会うことはありません。
彼にあったのは5年前で私と同い年でした。
同級生ということもあったせいか、初めてあったときから何とはなしにノリが合いました。
彼の人なつっこい性格もあったのでしょう。
長岡に来たときに良く呑みに行こうと誘ってくれました。今思えば後悔にしかなりませんが、都合が悪く一緒に行けたことはありませんでした。それでも彼は良く誘ってくれました。
彼は私より付き合いの長い多くの友人がいました。
その多さに私はびっくりしました。そんな中でも私に対していつも笑顔で接してくれました。
私が非常につらいときに励ましてもくれました。何の飾りもない言葉でしたが、どれほど慰められたか。
不思議と信用できる、というより彼自身を疑うこと自身考えられない、そんな人間でした。
なぜそんな人だったのだろうと一晩考えました。
答えは出ません。でも、彼の中に私の居場所があったから。そんな風に感じます。
人間好き嫌いは当然あるわけで、その中でも偶然だったり、長い交流の中で認められる何かがあって人を好きになるのではないかと思います。
それでも色んな都合も当然あるわけで、必ずしも誰のそばにもいられるわけではなく、それでも相手の中に自分の居場所が見出せると、だからこそうれしく思えるのだなと、教えてもらった気がします。
私は彼に、まだ到底及びません。
勘違いであったとしても、彼が一年かけて教えてくれたことを忘れないようにしたいと思います。