投稿者 笹崎辰裕
昨日は着工式だった。
これから工事を始める3組のお客様がおいでになり、それぞれ担当の業者さん方にお会いになられた。
ちょうど上棟式があり社長がそちらに出ていたので私が挨拶をすることになった。
それぞれの営業担当者からお客様のプロフィールなどを聞いて言うことの下書きなんかを書いておいたのだけど・・・・・・
うまく話せない。この前の着工式は社長が挨拶を行ったのだけど、しゃべるのうまいなぁ、と素直に思ってしまった。この道の差20年の違いか・・・・・悔しいなあ。
これからお住まいを作るにあたっての私達の気持ちやお客様の思いなどを表現したいのだけど、どれもとってつけたようでうまい言葉が見つからない。どうも自分の口から出るとありきたりに聞こえるようで言えないのである。何が違うんだろう親父と。
何かできないことがあると、いつもある小説の主人公の台詞を思い出す。
主人公はその土地を統べる地主の跡継ぎ。あるとき祖国を敵国に襲われ、生き残ったわずかな仲間に助けられた場面。仲間にあなただけは助かってくれといわれて。
「俺は若といわれるたびに、『将来をよろしく』と言われていたのだぞ。やつらは俺の器や気質に惚れていたのでもなんでもない。ただ俺が将来この土地を受け継ぐという事実にのみ期待していたんだ。土地も民も失ってなにが王だ」
全部が全部当てはまるわけではないけれど、この台詞、他人事とは聞こえない。
業者さんに頭を下げてもらうたびにそれはそういうことで、ましてや私よりほとんどの業者さんが年配ということを考えると・・・・む~。
昨日もある業者さんに、うちの都合でその業者からの入品ができなくなり、お詫びを言ったとき
「それは三井さんの都合なので何も謝らないで下さい」
とにっこり。大人だなあ。なんだかとっても申し訳ない。
住まいを作るには20社前後の業者が関係してくる。
今もこれからも・・・・・掛けられているだけの期待にはやっぱり応えたい。