投稿者 笹崎辰裕
休み時間にテレビをつけたら福祉関連の番組をやっていた。
何とはなしにみていたら障害者自立支援法の影響についての話だった。
条文の一部を上げる。
一 目的
この法律は、障害者基本法の基本的理念にのっとり、他の障害者及び障害児の福祉に関する法律と相まって、障害者及び障害児がその有する能力及び適性に応じ、自立した日常生活又は社会生活を営むことができるよう、必要な障害福祉サービスに係る給付その他の支援を行い、もって障害者及び障害児の福祉の増進を図るとともに、障害の有無にかかわらず国民が相互に人格と個性を尊重し安心して暮らすことのできる地域社会の実現に寄与することを目的とすること。(第一条関係)
上記目的を達するために多くの事が設定された。
これから記載する部分を読むと多分に誤解される可能性もあるのだが、心に引っかかった部分があるのでお時間のある人は一緒に考えて欲しい。
番組では上記法令により、ヘルパーの仕事をしている方の影響を話していた。
月収が下がったのた。
番組に出ていた男性が「家族を得てはやってはいけない金額だ」と言っていた。同様な理由から全国でおよそ27パーセントの方がヘルパーの職をあきらめた。
結果として、一人当たりのヘルパーの負担が増大。
事業者としては重度訪問介護者のこれ以上の受け入れが出来なくなっている。そんな声を上げている事業者はおよそ76パーセント。
原因の一つとして、設定の中に見込んでいるヘルパーの仕事のなかの「見守り」の評価を誤っているのではないかと言う意見がある。
施令側は「見ているだけだから楽だろう」
実際的には「緊急時に的確な対応が求められる作業」
認識上でこれだけの違いがある。
いくら仕事とはいえ、他人のお宅に状況確認のために泊り込みまでしなければならない仕事を、楽な作業と決めるのはどうなのか?
自立を促すために必要なものは単純に金銭的なものだけではなく、その方を取り巻くネットワークを円滑に成立させる仕組み作りだと思うのだが、ほんの30分程番組を見ただけなのに、支援法に対しどうも全体的な状況を把握し切れていない印象を受けてしまった。国はこの状況をどう受け止めているのだろうか。
補足すべく、ケアマネージャーを中心に相談支援事業を展開しているそうだが、国で仕切れない部分を地域に任せると言うことなのか?
事故一つで全てが非日常となりうる可能性もあり、私もそういった意味ではいつ要介護者になってもおかしくはない。
決して他人事ではない。