最近、数寄屋造りについて書かれているものを読んでいます。日本の基調となるものがなんであるのか、それを学びたかったのです。
その中で灯りに対して書かれた部分がありました。その一文に『闇を作る』とありました。
現代でよく使われる照明ですと部屋全体がとても良く明るくなり、暗くなる部分がありません。去年にもよく書きましたが、間接照明や方向性のある明かりの使い方で、明暗を作り出しています。光と影がかもし出すグラデーションの美しさが欲しかったわけですが、昔の灯りは全体照明なんてないわけですから、自然とその光景が生まれました。
光の持つ美は常に身近なものであったわけですね。最近ろうそくやランプなどの光に注目が上がっているのもそのような部分があるからかもしれません。
画像は弊社の和室です。朝の光がそのまま床の間を照らし、周りに溶けていきます。
照明では無いですし、感光をいじらずに撮ってしまったので非常に周りが暗く見えます。ですけど、かえってその暗い部分に美しさを感じませんか?