緊張感

投稿者 笹崎辰裕
警察官。学校の先生。映画監督。小説家。声優。
幼いころからなりたかったものを並べてみた。
意味もなく正義の味方になりたくて警察官になりたかった。
「お前は人を疑えないから無理」
疑えないほど純真じゃないやいとそのころは思ったが、確かにダマサレやすいよなあ~俺。ということで警察官になる夢は消えた。
学校の先生
「いぢられすぎる性格だから、生徒になめられて終わるぞ」
どーだかなあと思う前に学がないので消えた。
映画監督
中学生のころは一月に2本必ず映画を見に行っていた。2回見に行っていたわけではなく、そのころは2本立てが当たり前だったので2本見ることが出来た。プロの映画監督になることは絶対出来ないが、今でもあこがれる一つだ。
小説家
高校生から専門学校の間にいくつかの短編をつらつらと書いたことがある。とても人に見せられるような物ではない。でもなぜか今でも手元にある。どうやって世界が滅びるまで隠すかが今のところのテーマだ。捨てたほうが早い?だぁ~てぇ・・・・・ま、いいじゃん。
声優
声だけで喜怒哀楽を表現できることが凄いと思った。単にアニメが好きだと言うのもある。
10年以上前
「声だけはいいよね~あははははははは」
と声高らかに笑われたことがある。ちなみに電話先では、父である社長と良く間違えられる。社長の声を良く聞いてみる。高らかに笑った君。きっと君の耳は腐っている。
建築家が入っていない?建築は実はやりたいと思ったことはない。面白いと思ったのも学び始めてからで、本当は自分より大きなものを作ることがとても怖かった。手先は洒落にならないほど不器用だし。
思っても見なかったことをもう17年以上続けているわけで、何がどう人生をきめるのか油断のならないものだなぁとしみじみ考える。学び始めた時の怖さが畏れに替わっている。私自身の緊張感はきっとそこから生まれている。
今日ある打ち合わせの話し合いの中で「人に見られる、見てもらう」ということを、まったく突然だが意識した。とたん言葉が少なくなり、手が汗をかき始めた。怖いと思った。
残念ながらこの年になると何をどうがんばっても報われないこともあることを知っている。
でもその先をどうしても見てみたい、無邪気ではないガキのような自分がいた。

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