本日2度目のアップです。よかったら、前日のブログもご覧ください。
今日造形大学で、学長であられる和田裕様の講和がございました。
テーマは『これまでの日本人、これからの日本人』です。
1時半から3時までの1時間半にわたりお話し下さいました。学長の体験などを交えながら普段お考えになられていること、学生にお話されていることなどをお聞きしました。
普段は温和な姿しか見ていなかったので、非常に熱のある姿でのお話は大変面白かったです。
以下にまとめたいと思います。
今までは知識でお金を稼げた時代。過ぎたことを学べば良かった。今はインターネットの普及により、何でもすぐに調べられ、知識だけでは食べていけなくなった。
これからは作ることが出来ることがお金になる。
現在の子供達の姿。目標がない。頑張れない。やることを見つける習慣がない。
目標がないのは、憧れるべき大人がいないのが原因の一つ。
人間は小さい痛みを繰り返し、大きな痛みを避けることが出来るようになる。今の子供達は転ぶ前に大人が手を出しすぎて転ぶことを知らない。結果体験が不足する。また人と交わろうとしない。
恥をかくことを恐れている。酒をがぶ飲みする姿を見ない。酔って自分をされけ出すことを恐れているのか。
発達障害が増えている。誰もがなにかしらの障害をもっているのだが。体力が落ちている。合気道の稽古に初めて参加する学生などを見ても体力不足だ。
戦後3500万人が1億人になった。その中でも次男三男は兵隊となっていたわけだが、そのまま企業に入った。企業では生産管理を行うため言われたことを忠実にこなすことを社員に求めた。自分の事を抑えて言われたことをやることが均一な製品を生み出した。
また経営者も今まで余所に○○があれば、それを見てきて真似、それより安くすることを考えればよかった。
かけがえのない人になるために。これからはクリエーション。
均一性ではなく、多様性が求められる。自己の確立。自分を持っている。海外においてなら、日本人なら日本の事を知っていることが大事。同じアジアでも、中国は西洋化されたアジア。自己中心的な価値観である。
学び方を学ぶ。知識ではなく、出来ないことを出来るようにするのが教育。生きる力をつける。人と交わる。
上手く行かないことがあり、結果として回り道になったとしても、そこで体験したことはすべからく経験となる。
集中して事に当たる人間は、他の場面でも同じ力を発揮する。一つの事に集中したことのある人間は、損な特性をもつ。
読書が大事。読み書きは徹底して行わなければいけない。小説は空想力を働かせる。主人公の姿は読者一人一人全て違う。そこが漫画とは決定的に違うところ。行間を読む感じ。
何かに挑戦させて、苦しませて、考えせざる場面を作る。成長の糧。
投資をしなければいけない。種をまかないところには芽は出ない。
大和信春氏の著書の一文。子供にやってはいけないことは世間に復讐させることである。これは自分たちが出来なかったこと、やりたかったことを代わりに子供にやらせようとすること。夢を託し、親の希望を出すことは子供を縛ることになる。むしろ好きなこと、得意なことを思い切りやらせた方が良い。苦手なことが出来るようになっても、それは普通になっただけ。
今は知があることには意味がない。知があることを使いこなすことに意味がある。産み出す。作りだすこと。
おばあちゃんが良く言っていたこと。若いうちにいい思いばかりするな。一生分の運の量は同じ。若いうちに使い果たすな。
今後は均質な人間ではだめ。知恵を発していく。
感性を良くするには環境を整えること。スクラップが良い。ファイリング。良いものに触れることがなにより感性を磨いていく。
考える力。常日頃、自分ならどうするかを考える。ニュースを見てもなんでも。
デザイン。問題を発見し、それを解決するにはどうするかを考える。
子供たちが国際化できるように…
以上です。和田学長貴重なお話ありがとうございました!